俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if 下巻

人生というのは、分岐の連続だとされています。もしもあの時、この選択をしていたらどうなっていたのだろうか。はたまたあの選択をしていたらどうなっていたのだろうか。

というわけで、今回は黒猫ifという分岐を読んできました。正直に申し上げますと、推しという贔屓を入れたとしてもあやせifよりずっと好きです。どうしてもあやせifとの比較になっちゃう、ごめんねちょっと羨ましくて

もちろんあやせifも良かった。良かったけど今回の黒猫ifは、ライトノベルを読むことについては初心者な自分でも皆が皆8年の呪縛から解き放たれたと豪語する、もしくはそれに相当する程度に賞賛するのもわかる出来だったので。個人的にそれほどにも黒猫ifの出来は本当にすごいなと思いました。 物書きとして脱帽っすわ。永遠に超えられない伏見つかさ先生という壁。超えようとはしてないけど、どうしても意識してしまう存在です。

ちゃんと原作の伏線も回収してくれました。別に極端な原作主義という訳ではありませんが、黒猫ifを書かれる上では特に桐乃と黒猫の対峙は絶対に欠けてはならない要素だと思っていましたから。

また、いつもは色々引っ張り放題やらされてる京介がしっかり最後バシッと決めてくれたのがすごく好感度高いです。前回黒猫if上巻について「ラストの盛り上がりが弱い」っていった気がしますが、求めていたのはこれです。これなんです。

京介のこういう所、本当に好きなんです

好きな人に対して、守りたい人に対してあそこまで必死になってしまう姿、その背中の大きさ。

あとほんのり毒舌で、ちょっぴり素直なところが地の文に現れているところも(笑) ここどうしても小説で反映できないんですよね。悩みの種です。

物語は、ざっくり言うと主に2期の黒猫回よリテイクと、完全新規で書き足した場面とがありましたね。創作者目で見てしまうので、なるほどこう書くのかと思う場面も多々ありました。

自分、黒猫さんは姉妹としての絡みが好きなんですよね。黒猫が日向にひっぱられ、珠希が黒猫について行き、そんな珠希に日向が引っ張られる…そんな和気あいあいとした三角関係が大好きでした。

そんな変わらない三兄妹が見れて(読めて?)とても眼福でしたね。

俺妹ポータブルにはいなかった気がする息子の話もありました。彼は小学一年生でしたね。

そんな彼は高坂珠希先生の授業を受けているそうですね(羨ましい)

彼は黒猫の継承を受け、絵に書いたような厨二病をふりまいていました。

厨二病をあたりに振りまくキャラで、時期は絵に書いたような反抗期。

そして、綺麗なオチ。

ちょうど、昔の京介を思い出してしまいましたね。これを読んでいる人で黒猫if下巻を読んでいない人はいないと思いますが、いるとしたら是非そのオチを目に刻んでください。

さて、以下本編の琴線に触れる内容についての感想なので、未読の方はバック推奨です。例え今読まないとしても、将来読んだ日の時のために。こんなブログでその楽しみを奪ってしまうのは大変心苦しいですから。

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クッションではないですが、多量の空白がブログにアップされた際になくなってしまうことへの対策として、先に加奈子ifへの期待値を少し話そうかなと思います。

率直に言うと、あやせや黒猫よりめっちゃ期待しています。俺妹ポータブルで既に泣かされていますからね。加奈子ifと桐乃義妹lfは本当にいい物語なんですが、この2名はなんと作者、伏見つかさ先生が書かれたそうじゃないですか。

ほんと、涙腺からしに来てますわ。ほんと。

そういう意味でも、加奈子ifについてはめっちゃ期待していますし、そのノリで桐乃義妹ifも出してくんねーかなって思ってます。続け、俺妹。

では、黒猫ifの話に戻ります。

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さて、柄にもなくネタバレ注意の警鐘を鳴らしたところでちょっと琴線に触れた内容について感想を述べていきます 最初からそうしろと(そもそも感想をここに述べること自体黒猫if上がはじめてだけど)。

前回からずっと申し上げているとおり、黒猫ifを書く上では桐乃の気持ちも大切にしていかなければなりません。黒猫は京介のことが、「桐乃が京介のことと同じくらい好き」なんですから。もちろん他のキャラのif小説を長編で書くとしたら桐乃は絶対外せなくなってくると個人的には思っていますが。

黒猫ifでの桐乃は成長して大人になっている(作者いわく、原作の桐乃ならこうは言わないっていっておりますが…)

みたいな設定があるっぽいですが、案外、原作通りの展開になっていたとしても京介が黒猫と付き合うことになったとしたらこうなってたんじゃないかなって思ってます。

(それなら上巻の携帯壊れるオチはいらないのではってなるかもしれませんが、それはそれで京介が黒猫ルートに入るトリガーなのでこの物語では必須になってきます。ここでは、仮に京介がアメリカに行っていた上で黒猫ルートに入っていたらの話です)

というのも、肝心な場面は俺妹本編とほとんど進み方が同じなので。まあこれはあらすじにも書いてありましたね。ほのめかす程度ですが。違うとしたら黒猫愛の大きさ。

そして桐乃が少し素直になったのか、お兄ちゃん愛が少々わかりやすい形で散りばめられていたのも印象深いですね。

そして、桐乃のお兄ちゃんあっての黒猫のあの葛藤……

そして、その葛藤の末陥った自己嫌悪に対してズバリ、京介はあの言葉を投げましたね。

「おまえはおまえが嫌いでも、俺はお前が大好きだ」

ほんと、京介っていつも鈍感なくせにそういうところだけズバッと決めちゃうの。ほんと主人公って感じですね。

あの部分の挿絵と言い、本当に本当に素晴らしいものを見せられたと思います。わたくし。

イチャイチャシーンを永遠に見せるだけでもいいんですが、ちゃんと山場も設ける。

fi小説を書く上では個人的にはごく当たり前のことだとは思うんですが、前回のあやせlfといい今回の黒猫ifといいその場面への期待を大きく上回る質でそれが描写されていて筆者は大満足でございます。

それでは次回、またお会いしましょう。

次回何書くかは未定です。