俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if上

皆さんは、超常現象といえば何を想像するでしょうか。よく知られているものであれば、ポルターガイスト。テレポーテーション。地球外生命体、そして神隠し。他にも様々ありますが、現代技術では説明がつかないものを超常現象と呼びます。余談ですが、一見説明がつかないような現象も、実は化学で説明できてしまったりする物もあります。ファフロッキーズとかはそれにあたるでしょうか。身近なものではない、例えば魚やオタマジャクシなどといったものが大量に落ちてくる現象です。これは竜巻が通説と言われております。気圧の差ですね。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 15 黒猫if 上巻

では、そんな超常現象…タイムスリップや神隠しがひとつのテーマとなっております。これらは化学での証明は出来ていません。…前者にはワームホールがあるんですが、これについての話がだいぶ逸れるので割愛。

ここでは下手な考察とかは行わず、ただただ感想をつらつら流していきたいなと。

分岐点は1-12.5~14。明確に運命が変わったのは1-15でしょうか。桐乃の"コレクションを全て捨てて欲しい"というメッセージを受け取らず、自力解決したルートと言えばいいでしょうか。(挿絵参照)

全体を通して、「照りつける太陽の下、田舎の匂いを堪能しながら青春を過ごす」そんな風景が終始脳裏にありました。情景描写が上手いのなんのって、読んでるだけで自分がその場にいるような気になってしまう言葉の巧みさには脱帽でした。電車旅で夏が好きな理由です。セミが鳴いている田舎道、歩くだけで不思議と懐かしく感じてしまうんですよね。

槇島悠(まきしまはるか)…銀髪のぱっつん微ロリ。好み。言動も結構はっちゃけたキャラで、行動派で一人称はあたし。結構好みです。そして未来からやってきた名乗る女の子だったりもします。

その正体は最後の方に乗せてあったりもします。

ただ、容姿・セリフが恋してる櫻井ちゃんに酷似して櫻井ちゃんだこれ!って思ってました。

そして、自分が櫻井ちゃんじゃないのか?と確信を持ってしまった場面があります。

「過去の歪みを直しに来た」みたいな言葉を言っていたと思うんですが、そこ一帯です

過去の歪みというのは、原作11巻の山登りのくだり。ここで櫻井ちゃんと京介の赤い糸は途切れてしまいました。

ーーもし槇島悠が櫻井ちゃんなら、敢えて黒猫ifにこんな形で出てくるわけないでしょうし、本人も京介のことが好きだったので黒猫のことを応援することも矛盾していますね。今気づきました。櫻井ちゃん結婚してくれ。

ちょっと不思議で、神聖なストーリー。ヒテンの謎はいまいちよく分からなかったけどこういう物語もあるんだなあって思いました。

ただ、個人的に黒猫ifは2-9、桐乃が京介への気持ちを吐露した後から黒猫への分岐を書いて欲しかった所はありますね。黒猫があんなことまでして桐乃の本音を引き出したシーンが明確にある訳ですから。そこを含んで物語を書いて欲しかったなあ。桐乃の好感度が上がった要因に1-15のあの出来事があるわけなので、それがあるのとないのとでは変わってくると思います。大きなターニングポイントなので。

…なんて思っていたんですが、下巻でその伏線が回収されるっぽいですね。期待。

あと、これもまた個人的な気持ちなんですが、もうちょっと京介が黒猫への気持ちにはっきりと気づいた瞬間の盛り上がりが欲しいなって思いました。

恋愛感情を抱いている、抱いていないでモヤモヤしていた京介。確かにこれが恋なんだみたいに気づくシーンがあったかもしれないけど、なんというか個人的にそこが弱いなってきがしました。

明確に友人から恋人への愛情に切り替わるような、ターニングポイントが欲しかったですね。

後半、槇島悠ちゃんが櫻井ちゃん説に頭が囚われていっていうのもあり、物語にちゃんと集中出来てなかったってのもありどこかで見落としている可能性はありますが…

そればっかりは許して欲しいのです、いかんせん櫻井ちゃん本当に好きなんですから、突然アニメにすら出てこなかった推しが名前を変えて乱入してきたらときめいちゃうでしょ。ねえ。

そんなこんなで結局ふたつの神社の謎も分からずじまい。色々詰まってて今すぐにでも寝たい状況で読んでおりただただ書いていた文章を脳内でイメージ変換するので精一杯だったので仕方ない所はあるかもしれないです。覚醒している状態でちゃんと考えればもしかしたら分かるかもしれないです。

これまでとは系統も大きく違い、特にふゆきさんにとっては初めて読むSF小説になった今回の俺妹でした。

ふゆきさんの中で、黒猫は三姉妹として絡んでいる時が1番好きってところがあったんですが、ゲー研特有のやんちゃ中高生的な雰囲気の中で色々策略を立てられ、黒猫と京介を見ているとそういうのもありなんだなって思いました。

それでは下巻でまたお会いしましょう、もう発売しており、既に家に10冊近くある状況ですのですぐにまたお会いすることになりそうですが。